ミドリガメはいつも水に潜っているイメージから、両生類の仲間だと誤解されることもありますが爬虫類の仲間です。

爬虫類の主な呼吸方法は肺呼吸ですが、水中を主な住処とするミドリガメはどのように呼吸しているのでしょうか。

今回はミドリガメの知られざる呼吸方法をご紹介いたします。

 

 
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両生類と爬虫類の違いとは?

一度は学校の理科の授業で学習したことがありそうですが、普段ふれあう機会の少ない爬虫類と両生類はどことなく似ている雰囲気もあって、ごっちゃにしてしまいがちですよね。

まずは、両生類と爬虫類の違いを軽くおさらいしておきます。

 

両生類はカエル、サンショウウオ、イモリなど柔らかくニュルっとした触り心地で、卵も殻がなくプルプルしたものが多い水辺の生き物というイメージでしょうか。

基本的に幼生期はエラ呼吸、成長すると肺呼吸に変化します。

肺呼吸と言っても半分以上を皮膚呼吸でまかなっているため、皮膚を保護するニュルっとした粘膜層があるんですね。

 

一方、ミドリガメを含む爬虫類は乾燥にも強い殻付きの卵を産卵します。

卵から孵化したばかりの赤ちゃんも成体と同じ姿をしており呼吸方法も肺呼吸です。

この特徴はミドリガメにも当てはまりますので、やはり水辺に生息してはいますがミドリガメも爬虫類に間違いないようです。

 

 

ミドリガメの肺呼吸

ミドリガメはかなり長い時間水に潜っていますが、水から鼻の穴を出して息継ぎをします。

子亀の頃には気付きませんでしたが、体が大きくなるにつれ鼻息が聞こえるようになってきます。

 

はじめは何の音かわからず驚きますが「ぷしゅ」っと鼻の穴を開けて息継ぎする姿は可愛いものです。

ミドリガメは鼻呼吸なんですね。

 

いつも鼻呼吸しているミドリガメが口呼吸をしていたり、鼻息が「ぴゅーぴゅー」鳴っていたりするのは体調不良のサインなので、可愛い鼻息の音色のチェックも体調管理に役立っています。

 

 

ミドリガメが水の中で窒息しない理由

両生類の得意とする皮膚呼吸ですが、ミドリガメも皮膚呼吸をしています。

では、鼻息も荒くしっかりと肺呼吸をしているように思うミドリガメが皮膚呼吸をするのは主にどのような場合なのでしょうか。

 

実は普段から多少の皮膚呼吸はしているそうですが、特に皮膚呼吸が活躍するのは冬眠時です。

冬眠中には生きるために必要な酸素量の70%以上を皮膚呼吸によってまかなっているとのデータもあります。

 

冬眠中のミドリガメは息継ぎのために浮上してきません。

水底でじっとして春になるのを待っている様子が観察できます。

冬眠する方法は動物によって様々ですが、ミドリガメなどカメの仲間たちは出来る限り体の機能を低下させ、余計なエネルギーを使わない仮死状態になって厳しい冬を乗り切るタイプの冬眠方法です。

 

このときに便利なのが皮膚呼吸。

動かずに水中に溶け込んだ酸素を皮膚から取り入れます。

あんな硬い皮膚でどうやって呼吸するのか疑問ではありますし、ニュルっとした両生類のようには上手に皮膚呼吸できていないのかもしれませんね。

 

 

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お尻の穴でも呼吸する!?

皮膚呼吸で足りない分の酸素を補おうとしているのか、粘膜でも呼吸をしているそうです。

たまに雑学などとして披露される「カメってお尻の穴で呼吸してるんだよ」はこの粘膜呼吸のことを面白可笑しく伝えているようです。

 

正確にはお尻の穴の粘膜以外にも喉の粘膜なども使用しています。

口から飲んだ水に含まれる微量な酸素を粘膜にある毛細血管から取り入れているのです。

 

お尻の穴での粘膜呼吸ばかりクローズアップされるのは可哀想ですね。

お尻の穴で「スーハー」呼吸をしているわけではなく、お尻の穴の粘膜からも酸素をうまく取り入れているのだと理解してあげてください。

 

どちらにせよ冬眠中のカメは極端に代謝を低下させているので、必要な酸素量もかなり減っています。

仮死状態になることで息継ぎ無しでもギリギリでやっていけてるわけですね。

 

 

土の中でミドリガメが窒息しない理由

ここで心配になってくるのが水の中ではなく土の中で冬眠することを選んだミドリガメの呼吸方法です。

ペットのミドリガメの多くは水中で冬眠させる飼い主が多いのですが、ミドリガメは土に穴を掘ってその中で冬眠することも知られています。

 

その場合、まわりに水は無いので粘膜呼吸は難しそうですし、肺呼吸や皮膚呼吸も土の中でできるものなのかと心配になってきました。

窒息の心配はないのでしょうか。

 

結論から言いますと土の中のわずかな空気でも窒息しないんです。

餌は全く食べないのは知っていましたが、水分補給も土の湿り気程度で何とかなっているのは驚きですね。

やはり代謝を低下させエネルギー消費を抑えることで土の中でも問題ないということですね。

安心しました。

 

飼育してみないと考えてもみないミドリガメの呼吸方法のあれこれですが、環境に応じて器用に呼吸していることがわかります。

普段は表情もあまりなく何を考えているかわからないミドリガメですが、生態を知って理解を深めていけば、少しずつでもわかり合えていけそうな気がします。

 
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