徐々にペットとしての認知度が上がりつつあるハリネズミ。
飼育に関してはまだまだ情報が少ないですが、実際に飼育している私がハリネズミのリアルな臭い事情をご紹介します。
ハリネズミを飼う上で気になる点の一つに臭いが挙げられるでしょう。
ハリネズミが臭いのかどうかは一般的にはあまり知られていません。
結論から言うとハリネズミは臭いです。
ただその臭さにも原因がありますし、対処法も存在します。
臭いが原因でハリネズミを飼うのを辞めてしまうのはもったいない選択ですので、今回は臭さの原因と対処法についてお話しします。
ハリネズミの臭いの原因と対策
ハリネズミも動物ですから、ある程度は臭います。
これは避けようがありません。
しかし、本来は耐え難いほど臭いハリネズミなど存在しません。
ハリネズミを臭く感じてしまう原因と言うのがいくつかあり、それを知ったうえで対策を行えば臭いの問題はほとんど解決します。
病気
ハリネズミが臭くなる一番の原因は病気。
ハリネズミはダニ症と呼ばれる皮膚病にかかりやすく、これにかかるとフケが大量に発生します。
これが悪臭を放つ原因となっています。
ダニ症の対策としては早期発見をし、病院に連れて行くこと。
数千円から高くても3万円以内で治療を行うことが出来ます。
またダニ症は普通に飼育していれば発症する可能性は低く、主にペットショップでダニを移されることによって発症します。
そのため、ハリネズミを飼ってすぐに病院で診察を受け、ダニがいないことを確認できればあまり心配する必要はありません。
ダニがいた場合でもすぐに治療すれば悪臭を放つことはありませんので、飼い初めに健康診断を行うと良いです。
歯周病
次に臭くなる原因として挙げられるのは歯周病。
ハリネズミは雑食性であり、様々なものを食べます。
そのため口が汚れてしまうと歯周病を発症してしまうことがあります。
これが悪臭の原因です。
とはいえ、ハリネズミに歯磨きをすることはほぼ不可能です。
そこで活用するのが餌です。
多くの場合、ハリネズミに餌を与えるときはふやかしてから与えます。
これが口に付着することで歯周病になってしまいます。
そのため、定期的にあまりふやかしていない状態の餌を与えます。
そうするとその硬い餌で汚れを落とすことが出来ます。
ただし注意点として、幼い個体や高齢の個体は硬いものを食べられない場合も多いので、あくまでも健康で若い個体にのみ硬い餌も与えるようにしてください。
排泄物
病気以外の臭いの原因としては排泄物が挙げられます。
ハリネズミは想像している以上に排泄を行います。
食べたものの量より明らかに多い量の排泄物が毎日ケージのどこかに落ちています。
これが異常なまでに臭く、悪臭を放っている最大要因。
病気でないのにもかかわらず臭いがひどい場合は、この排泄物が原因で間違いありません。
多くの人は一日一度しか排泄物を回収しませんが、臭いが気になる場合は朝と夜の二回排泄物を回収するようにすればかなり悪臭を抑えられます。
また臭いを吸収してくれるトイレを設置するのも有効でしょう。
ただし、ハリネズミは基本的にトイレを覚えてはくれません。
そのため、ハリネズミの習性を活かしてトイレを設置する必要があります。
ハリネズミは寝床や食事の周りには排泄をしません。
また、毎回出来る限り同じ場所に排泄を行います。
そのため、一度ハリネズミがどこで排泄するのかを見極め、毎回している場所にトイレを設置することで臭いを抑えることが出来ます。
しかしこれだけでは不十分で、ハリネズミはホイールで走ると排泄をしてしまうため、ホイールの下にもトイレを設置するようにします。
そうすればケージ内の排泄物はほとんどトイレに溜まるようになるので、掃除も楽になりますし、臭いも抑えることが出来ます。
基本的に臭いを抑えるのは地道に飼い主が清掃するしかないのですが、それでも耐え難いという人向けに薬品も販売されています。
ハリネズミの餌や飲み水に混ぜて与えることで、排泄物の匂いを抑制してくれる商品が販売されています。
ランニングコストがかかることとハリネズミに薬品を与えることに抵抗がなければ利用してみても良いかもしれません。
実際に臭いが消えたという評判もあるため、有効な手段の一つだと思います。
しかし、最終的にはやはりこまめな清掃が最も良いでしょう。
掃除をこまめに行えば悪臭を抑えることが出来ますし、清潔なケージを保つことになるので病気にもなりにくくなります。
また、夏場などは排泄物を長時間放置するとハエが寄ってきたりするので、やはり清掃は必要になります。
まとめると、臭いの原因は主に「ダニ症」「歯周病」「排泄物」の三つ。
ダニ症は飼い初めに健康診断を受け治療することで、その後の発生率を大幅に下げることが出来ます。
歯周病はたまに餌を硬い状態のまま与えることで、歯磨きと同様の効果が発生し、発症率を下げることが出来ます。
排泄物は定期的な回収、トイレの設置などで対処可能です。また排泄物の匂いを消す薬品も有効です。
ハリネズミ自体が放つ臭い自体は消すことは出来ませんし、微々たるものですので気にするほどではありません。
ほとんどは排泄物が悪臭を放っていると考えて間違いありません。
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