ペットを飼う時には、必ずファーストタッチがあります。
その時は受け言える人間側、ペット側・・・それぞれによって千差万別。
値段?目が合った?
その数だけ、何かしらの運命めいた決め手が存在します。
今回は犬を飼うことに決めた私の家族と犬とのファーストタッチの瞬間をお教えしたいと思います。
私には可愛い愛犬がいます。
ミニチュアピンシャーのオスで今年5歳になりました。
犬は人間の感情がよく分かると聞いたことがありますが、本当にそうだと日々実感しています。
一緒に居て凄く気が楽で、私にとっては小さな弟ができたような感じなんです。
私が涙を流すと側に居てくれて膝の上に乗って可愛い目で「大丈夫?」と問いかけるように首をかしげてきたり、笑っていると愛犬もしっぽを振って一緒に喜んでくれます。
とても可愛くて手放したくない存在です。
犬を飼う前の準備
そんな愛犬を家に迎え入れる為に私たち家族は様々な準備をしました。
まず、ペットを飼うという事は沢山の備えが必要です。
例えば、ゲージやトイレシート、散歩用の首輪と紐、水を入れるボウル皿などが必要です。
ドッグフードは飼う犬種によって違うと思ったので、飼う子が決まったらその時に買おうと思ってました。
飼う前から男の子が欲しいと思っていたので、男の子用の洋服も何着か用意しておきました。
あと、一番大切なのがこれからお世話になる動物病院を調べておくという点です。
犬は予防接種などを年に数回打たなければいけないですし、体調を崩した時や家族で旅行に行く際に預けられる施設も備えた信頼できる病院が良いと思っていました。
そこで、あらかじめネットで検索してそこにある病院の口コミを何件か読み、評価が高い所をチェックして実際に外観などを見に行ったりもしました。
そこが家から近い距離なのか、通える範囲なのかも見たかったからです。
初めは、口コミだけで良いと思った病院があったのですが、実際に外観を観察してみて印象が変わった病院も何件かありました。
ネットに上がっている評価だけではなく自分自身の目でも確認することの大切さが分かりました。
何件か回っているうちに一件気に入った動物病院があったので、ここにしてみようと決意が固まりました。
犬を選びにペットショップへ
それから、後日ペットショップに行って家族になる犬を見に行ったんです。
そこでとても気になる犬が一匹いました。
普通、人間がガラス越しに見に行くと殆どの子はしっぽを振って愛嬌を振りまくはずなのですが、その子だけ手で顔を隠してなかなか全体の顔を見ることが出来ません。
何でだろう..恥ずかしがりやなのかな?と家族みんなが気になったんです。
店員さんに伺ったところ、その子は生まれてもう半年も経っていました。
翌週からはガラス越しではなく外で売り出す予定の子だというのです。
なかなか売れなくて、ずっと残ってしまったままの状態だということでした。
外に出るのは散歩の数十分とお店が終わった後に仕舞われる時のみだそうなのです。
私はそれがとても気になりました。
もしかしたら、この子は何かを諦めてるかもしれない..と感じたんです。
半年間もガラス越しで沢山の人間から覗かれて疲れ切って鬱状態になっているのではいかと心配になってしまったんです。
そこで、抱っこをしたいと私から申し出、その子を抱かしてもらう事にしました。
今でもあの光景は鮮明に覚えています。
私の腕の中でウルウルとした瞳で上目遣いをして見上げるんです。
私はその時に思いました。
この子が良い、この子を幸せにしたいと。
その日帰ってから家族にその胸の内を伝えました。
実は家族も同じ意見だという事が分かったのでびっくりしました。
私達が幸せにしてあの子の笑顔を取り戻してあげたいねと話したんです。
外で売り出されてしまう前に、一刻も早く家族として受け入れたい思いが高まったので、翌日同じペットショップに行って飼いたいとお伝えしました。
店員さんも「やっと家族が見つかったね、良かったね。」と一緒になって喜んで下さいました。
色々と手続きを済ませ、やっと家族の一員として迎え入れることができました。
出会いと家族では印象が激変
ですが安心したのも束の間、車の中では静かにしていて本当に大人しい子だなという印象を受けていたのですが、家に入った途端キャラが変わりました。
物凄い勢いで走り回るんです。
しかもピンシャーなので後ろ脚の筋力が凄まじく、よく跳びはねます。
まるでカモシカのような走り方に、これには私達もビックリ!
全然元気だね(笑)と爆笑しました。
ここで学んだことは、出会いと家族になるとでは印象が全然違うというのは人間も犬も同じだということでした。
でもそこでショックを受けるという事は全くありませんでした。
人間も結婚して家族になる時は初めての事ばかりで手探り状態の中、色々な問題に直面しつつも協力し合って信頼を深めていくものです。
同じように、この子と信頼関係を深めていきたいと思いました。
そこから私達の新たな生活がスタートしました。
生まれてから半年間、ペット店員としか人間関係を築いていないこの子とどう接していくか手探り状態の日々が続きました。
まず、本人が私たち家族の目をあまり見ないという事に気が付いたんです。
私たちだけではなく、この子も新しい環境に戸惑っているという事が分かったので、沢山声かけをするように心掛けました。
ちょっとしたことでも人間と同じように話しかけるんです。
「おはよう」の挨拶も必ずしましたし、しつけの訓練が上手く出来た時は「よく出来たね、偉かったね」と声に出して話すようにしました。
犬の表情に変化が・・・
そうしていくうちに、本人の表情が柔らかくなっていったのが分かりました。
家に来て一か月くらいは落ち着きがなかったのですが、数ヵ月後には安心できる環境なんだという認識が本人の中で出来上がっていき、笑顔も増えました。
沢山苦労しましたが、その分得られる物も多かったです。
出会って5年になりますが、今では家族の一員としてのびのびと生活しています。
おはようと声をかけると鼻でブブッと合図するんです。
いけないことをした時に叱ったら、何故悪い事をしたのか一生懸命犬語で説明してきます。
それが面白くて、会話が成り立っていないのに会話を続けてしまう自分がいます。
ペットは癒しの存在です。
この子に出会えて本当に良かったと心から思っています。
これからも愛情をいっぱい注いで信頼関係をもっと築いていけるように頑張ります。