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ヤドクガエルの生態

ヤドクガエルは北アメリカ大陸南部・南アメリカ大陸・ハワイのオアフ島の熱帯雨林や高山の雲霧林に生息しています。

一般的なカエルと同様に湿度の高い環境を好みます。

 

限られた地域にのみ生存している種類もあれば、幅広い地域に生息しているものもいます。

下記に例を挙げます。

 

  • アラハダヤドクガエル:コスタリカの南東部の極限られた場所にのみ生息しています。
  • イチゴヤドクガエル:コスタリカ、ニカラグア、パナマ東部と広域に生息しています。
  • キスジフキヤガエル:コスタリカの南西部に生息しています。
  • マダラヤドクガエル:コスタリカの東部南部の広域に生息しています。ハワイのオワフ島にも生息しており、パイナップル畑の害虫駆除の役割を担っています。
  • コバルトヤドクガエル:南アメリカ大陸の北東部に生息しています。絶滅危惧種でありなかなかお目にかかることはできません。
  • アシグロフキヤガエル;コロンビアの西部に生息しています。

 

ヤドクガエルの大きさと特徴

ヤドクガエルは9属200種類以上に分類される様々な種類があります。

体長は1.5~3cm程の小型のものが多く、大きくても6cm前後(ヤドクガエルの最大種であるアイゾメヤドクガエル)。

重さは平均で29gほどと言われています。

 

大きさの一例を紹介します。

 

  • アマゾンヤドクガエル:1,5~2cm
  • バリアビリスヤドクガエル:2~3cm
  • ミイロヤドクガエル:2~3cm
  • マダラヤドクガエル:2~4cm
  • アイゾメヤドクガエル:2~6cm
  • セマダラヤドクガエル:3~4cm
  • キオビヤドクガエル:3~4cm

 

ヤドクガエルは肉食でそれぞれの体の大きさに合った昆虫や節足動物を捕食します。

 

派手な体色が一番の特徴でとても色鮮やかな体をしています。

「カエル界の宝石」言われているほど。

 

その生息地によって様々な色を成していて、赤色や青色、黄色や緑色とはっきりとした地の色にドットのようなマーブルのような、これまたはっきりとした色の柄があります。

この派手な体色にはきちんと意味があります。

ヤドクガエルは毒を有しているため、その鮮やかな体色は警告色となっているのです。

 

自分が危険だということを相手に知らせ、自身や子供たちの身を守ります。

名前の「ヤドク」とは「矢毒」の意味で、先住民がヤドクガエルの毒を抽出して矢の先に塗って使っていたことから「ヤドク(矢毒)ガエル」という名前になりました。

 

毒の量は種類や個体によって差があります。

猛毒な種類ですと1匹で成人10人を死に至らせることができるほどです。

体の色だけでなくボディーラインも美しく、大きなクリっとした目はとても可愛らしいです。

その魅力から近年ペットとして飼う人が増えています。

 

 

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ヤドクガエルの種類と特徴

ヤドクガエルはその種類によって様々な性格・行動が見られます。

物おじしない性格で縄張り意識がある種は、縄張りを守るために鳴き声をあげて主張するのです。

ある種は捕食を日中に行い夜は眠るといった哺乳類のような生活を送ります。

 

そしてヤドクガエルの特に有名な行動が「子育て」をすること。

 

ヤドクガエルの一部の種では特殊な子育てをするものがいます。

一般的なカエルは池や沼地に卵を産みますが、ヤドクガエルはそういった敵になる生き物(魚や爬虫類など)が多い場所では産卵しません。

木の根っ子でできた小さな水溜まりのような狭い水場で卵を産みます。

 

産卵した卵が孵化するとオタマジャクシを自らおんぶしてその場から移動させます。

落ち葉に隠れた水溜まりのようなさらに目立たない場所へ引っ越しするのです。

外敵の少ない場所で安全に子育てをするための行動。

 

この種のヤドクガエルは一度に4~5個の卵しか産まず、一匹一匹きちんと育てようとします。

水場のエサが無くなればメスが無精卵を産み、オタマジャクシたちのエサにします。

 

ヤドクガエルのオスも子育て熱心で、孵化に付き添い我が子を背中に乗せて活動するのです。

他のカエルには見られない少し変わった特徴で、その愛情の深さも大きな魅力と言えるでしょう。

 

上記にある特徴がどのヤドクガエルに見られるものなのか、一部下記に紹介します。

 

  • イチゴヤドクガエル:産卵後はオス&メスで卵を守ります。孵化するとオタマジャクシを安全な場所へ運び外敵から守ります。メスは無排卵をオタマジャクシに食べさせるために産卵します。
  • キスジフキヤガエル:卵に自分の尿をかけて乾燥から卵を守ります。
  • マダラヤドクガエル:縄張り意識が非常に強いため、自分のテリトリーを守るためにケンカをします。メスであろうとメス同士で取っ組み合いの戦いをします。産卵後は主にオスが卵を守り、イチゴヤドクガエル同様の子育てをします。

 

 

ヤドクガエルの寿命

寿命はおおよそ10年。

丁寧に飼育してあげれば15年生きることもできるようです。

 

カエルを飼育する場合、生息地の生活環境を再現した飼育環境を整えてあげると、長生きに繋がります。

ヤドクガエルは熱帯雨林のようなジャングルに似た環境を作ってあげなければいけません。

飼育環境もですがエサもどのようなものを与えるかで、ヤドクガエルの体調に変化を起こしますので、寿命を延ばすためにとても重要といえます。

 

 

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ヤドクガエルの飼育方法

ヤドクガエルの生息地は高温多湿であるため、知らない方からしてみれば気温が高い環境が得意なイメージがあるでしょう。

しかしヤドクガエルは30度を超える気温にとても弱いのです。

そのため野生のヤドクガエルは木の根の影や葉っぱの間など、日当たりの悪いところで暮らしています。

 

日本の夏もピーク時は30度を超えますので、ヤドクガエルの飼育の際には温度が上がりすぎてしまわないように、徹底した温度管理が重要となります。

カエルの飼育に大切なことは生息地の環境を真似た飼育環境を整えてあげること。

ヤドクガエルの好むビバニウム(自然の一部分を切り取ったような人工的な環境のこと)を作りましょう。

 

飼育ケース

大きさの十分あるケースを準備します。

ヤドクガエルの大きさは小型~中型のものが多いですが、ビバリウムを作るにあたって木や草・土を入れるため、大きめのものでなければなりません。

 

45~60cmで深めの水槽で脱走防止のため蓋つきのものを選ぶと良いです。

ペットショップには爬虫類や両生類に適した水槽が売っていますので、そういったものを購入すると間違いないです。

 

ビバリウム

ビバリウムを作成します。

水槽の底に園芸用の軽石を敷きその上にヤシガラ・黒土を敷きます。

それを土台にしてコケ類の植物を敷きましょう。

 

消臭効果のある竹炭を入れると良いです。

その土に高温多湿の環境に強い植物を植えたり、流木や木の根を入れて影になる場所を作ったりします。

植物は鉢のまま置いてもいいですし、土に植え込んでもOK。

 

注意するべき点は使用する土類や植物に農薬が使われていないか、ということ。

表記をよく見たりショップの方に聞いたりして必ず確認します。

 

ビバリウムは自分で作る楽しさが魅力的ではありますが、上手に作れるか不安な方はビバリウムセットを購入できますので、そういったもので作ると上手くいくでしょう。

 

温度管理

温度と湿度を調整します。

日本は気温が年中変わりやすいですよね。

その変化が水槽内に起こらない様にしなければなりません。

 

ヤドクガエルの飼育に好ましい温度は26~28℃。

30℃を超えると衰弱してしまいますから、特に暑い日には注意が必要です。

夏場はエアコンが欠かせませんし、冬場は水槽用のヒーターで温めます。

 

パネルタイプのヒーターを水槽の側面に張り付けるようにすると良いでしょう。

 

ヤドクガエルの飼育に合った湿度は70%と言われています。

水槽に敷いているコケや流木がきちんと湿っている状態であれば大丈夫。

1日2回ほど定期的に、または水槽内の状態を見て霧吹きで水槽内に水を撒きます。

 

水槽内に水辺があると水槽内の乾燥が進みにくいので、長時間家を空ける方は水飲み場とは別に水辺を用意すると良いです。

ヤドクガエルは泳ぎません。

むしろ落ちてしまったときに溺死してしまうリスクがありますので、水辺は浅く用意します。

飼育に必要な水はあらかじめ汲み置きしておいた水や、カルキ除去剤を使用したもの、蒸留水などカルキの入っていない水を使いましょう。

 

ビバリウムの掃除は細目には行いません。

土や植物による自然浄化を利用します。

 

手入れとしては植物の痛んだ葉を取り除いたり、フンや食べ残しを取り除いたりといった作業になります。

水入れの水替えは毎日行いましょう。

もちろん鼻を摘まみたくなるような異臭がしたり、カビが発生したりした場合はビバリウムを掃除または取り換えなくてはなりません。

 

必要な小道具は水槽内に入れられる大きさの温度湿度計・霧吹き・手袋・長めのピンセット。

長めのピンセットは食べ残しやフンを拾うために使用します。

 

 

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ヤドクガエルの餌

ヤドクガエルは肉食ですので昆虫を好んで食べます。

手に入りやすく与えやすいことから、小型のコオロギやショウジョウバエが無難な選択。

これらは爬虫類や両生類を扱うペットショップであれば大概買うことができるでしょう。

 

野生のコオロギを捕ってきてもかまいませんが、除草剤が撒かれていそうな土地や、大通り付近で排ガスを多量に浴びるような土地で採取することは避けましょう。

コオロギもショウジョウバエも単価はさほど高くはありませんが、ヤドクガエルが一度に食す量が多いのでエサにする昆虫は自宅で繁殖させると経済的です。

大きめのヤドクガエルを飼育する場合はハニーワームを与えても良いでしょう。

 

餌の与え方

コオロギやショウジョウバエを水槽内に放ちます。

ヤドクガエルの食事は1匹に付き10~20匹を1日1回。

 

放っておくとヤドクガエルが食べたいときに食べたい量をハンティングして食べます。

ヤドクガエルのエサは小さいものが多いので、ピンセットで直接与えることは難しいです。

 

野生のヤドクガエルと違い食べるものが偏りますので、栄養不足を補うための栄養添加剤を用意しておきましょう。

粉状やスプレーになっているのでエサに振りかけてから与えます。

 

餌やりのトラブル

ショウジョウバエを水槽内に入れる場合、かなりの高確率で脱走してしまいます。

ヤドクガエルに必要な酸素も確保しなければいけませんから、もちろん密閉にはできません。

 

ショウジョウバエは小さく開けたつもりの空気孔からでさえも脱走できるようです。

水槽に何らかの工夫を施す必要があります。

 

簡単な対策としては、ショウジョウバエが袋に入っている状態で栄養添加剤の粉末をまぶすこと。

粉が羽に付着した状態ではうまく飛べなくなるようです。

それでも脱走してしまうものはしてしまうようですが…。

 

 

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ヤドクガエルの毒性について

 

ヤドクガエルの毒は大昔から人間知られ使われてきました。

ところが実はその毒は生まれたときから持っているものではありません。

 

生息地にいる毒のある生き物(アリ・ダニ・ムカデなど)を食べて、その毒を体内で濃縮させていくのです。そのため特別な環境で育てられたヤドクガエルは毒を持たずに大きくなるということがわかっています。

ヤドクガエルはその種類により持っている毒やその量・強さはそれぞれです。

 

特に危険な毒として有名なのがバトラコトキシン・ヒストリオニコトキシン・プミリオトキシンの3種類。

これらの毒はアルカロイド系の神経毒で、体内に入ると痺れや麻痺を起こします。

 

中でも1番危険である毒がバトラコトキシン。

 

0.01mgという微量で人間を死に至らせてしまうほどの猛毒です。

毒で有名な青酸カリの致死量は20mgですので、それと比べるとどれだけ危険かは一目瞭然です。

この毒が体内に入ると筋肉・神経の麻痺、重篤な呼吸困難を引き起こし、最悪は死に至ります。

 

触れてしまうだけでもこういった症状を起こす危険が高いため、絶対に触れてはいけない猛毒です。

 

 

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ヤドクガエルでペットにすると危険な種類

最も危険とされる3種は

  1. モウドクフキヤガエル
  2. ココエフキヤガエル
  3. アシグロフキヤ

です。

 

この3種は猛毒であるバトラコトキシンを持っていて、しかも常に皮膚に毒素を分泌している状態で生息しているので、体にただ触れるだけでも危険です。

上記3種のヤドクガエルの特徴を紹介します。

 

モウドクフキヤガエル

 

「地球上で最も危ない毒を持つ生物」としてテレビや本で取り上げられることもあり、カエルに興味の薄い方でも知っている人は多いのではないでしょうか。

体長は3~6cmでヤドクガエルの中では中~大型の種類。

体の色は生息地によりますが黄色やオレンジ色・ミントグリーン色などです。

 

バトラコトキシンを0,1mg持っています。

この量は成人10人分の致死量に値します。

毒を飛ばしたり刺したり噛みついたりといった、毒を相手に与えるための行動はしないようです。

 

毒を分泌しないように育てられたモウドクフキヤガエルでしたらペットとして飼うことができます。

数は多くありませんが人口繁殖したものが流通しています。

絶滅が危惧されている種ということもあり値段は高めです。

50,000~60,000円と考えておきましょう。

 

ココエフキヤガエル

体長は2cm~3,5cmで小型~中型のヤドクガエルです。

体色は黒地に黄色またはオレンジ色の縦縞が入っていて、手足に青色か緑色の小さな斑点模様があります。

キスジフキヤガエルとその見た目はよく似ていて、間違われることも多いです。

 

ココエフキヤガエルに関してはあまり情報がなく、入手が難しいためか販売しているお店も少ないようです。

値段は17,000円前後で輸入販売しているショップがあります。

 

アシグロフキヤガエル

 

コロンビアの一部にのみ生息しています。

体長は3~4cmと中型のヤドクガエル。

 

体色は黄色やオレンジ色でその名の通り足が黒色であることが特徴です。

持っているバトラコトキシンの量はモウドクフキヤガエルの次に多いと言われています。

値段は15,000円~25,000円ほど。

 

ヤドクガエルの中ではさほど高い方ではありませんが、常に手に入るわけではなく入荷待ちの場合も多いです。

 

3種類とも毒を分泌しない状態で販売されていますが、万が一分泌してしまったら自分の命を落としかねないです。過信せずに飼育の際には手袋を忘れずに装着しましょう!

この3種類に限らずですが、色や大きさによって同じ種類のヤドクガエルでも値段が異なります。同じ種類でも柄の入り方や地の色味に個体差があります。購入の際は可能であればいくつかショップを訪ねて柄を比べてみることをおススメします。

 

ヤドクガエルでペットにおすすめな種類と値段

キオビヤドクガエル

 

体長3~4cmの中型種。

地の色が黒色で黄色い帯や斑点が入っている特徴があります。

 

他のヤドクガエルに比べて高温・乾燥に強いため初心者でも飼いやすく人気があります。

オスの鳴き声が美しいことも人気の理由として挙げられます。

流通量が多いので手に入りやすく比較的安価なものが多いです。

 

価格11,000円~15,000円

 

アイゾメヤドクガエル

 

体長5~6cmの大型種。

大型であるので体がしっかりしていてエサも与えやすく、初心者におススメのヤドクガエルです。

 

体色の地は黒色で黄色の柄が入り手足や腹部は藍色で、そのコントラストがとても美しいです。

アイゾメヤドクガエルは個体によって柄の違いがかなりありますので、様々なものを見てみましょう。

 

価格 17,000円~30,000円

 

マダラヤドクガエル

 

体長は2,5cm~4cmで小型~中型種。

体色は緑色と黒色のマダラ模様のものが一般的ですが、青色と黒色のマダラ模様のもなど数パターンあるようです。

ハワイのオワフ島ではパイナップル畑の害虫駆除目的で使われています。体が大きいものが多いため飼育しやすく、ペットショップでもよく見かけます。

柄の良し悪しで価格が大きく開くようです。

 

価格15,000円~175,000円

 

コバルトヤドクガエル

 

体長は4cmで中型種。

体色はコバルトブルーの美しい色をしていて、黒色の斑点のが入っています。

見た目の美しさからとても人気が高いです。

 

野生では絶滅が危惧されていますが、ペット用のものは繁殖が進んでいますのでペットショップやブリーダーから入手可能。

丈夫な体をしていることからペットとして飼いやすいです。

 

価格25,000円~95,000円

 

ヤドクガエルは大きいものほど育てやすい傾向があり、種類や色・柄によって値段に大きな差が出るようです。

ペットショップ・ブリーダー・輸入代行からの購入が可能。

個人の輸入代行を依頼する場合は、密輸入をしているような悪質な業者でないかよく確認することが大切です。

 

200種類ものヤドクガエルがいてさらに色や柄を加えると、その選択肢はまさに無限大。

育てる楽しさはもちろんですが、購入の際はぜひ選ぶ楽しさも感じていただきたいです。

 
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