アカヒレは非常に丈夫で、初心者でも簡単に飼育、繁殖させることが出来ることから非常に人気がある淡水魚です。
アクアショップやペットショップに行けば、ほぼ間違いなく取り扱われているほどメジャーな魚なのです。
やや地味目のカラーではありますが、その分他の魚の引き立て役にもなりますし、群れで泳ぐ様は意外と精悍で格好良くみえてくるものです。
アカヒレには大きく分けて4種類存在します。特徴や価格も異なりますので、是非参考にしてみてくださいね。
アカヒレの種類と価格の比較
ノーマルアカヒレ
まず、もっと流通量が多くどこでも購入することがでいるのは『ノーマルアカヒレ』です。1匹あたり約50?100円程度の安価で購入することが出来ます。
「コッピー」という名で販売されているのも主にこのノーマルアカヒレです。
他の熱帯魚に比べるとやや地味な印象が否めませんが、水槽の中部~上部を群泳しているとキラキラして大変美しいものです。
恐らく、最も育てやすいのがノーマルアカヒレでしょう。
餌に困ったこともありませんし、メダカ用の餌、金魚用の餌まで好き嫌いなくよく食べます。
ノーマルアカヒレを購入する際、注意するポイントがあります。
まず、出来るだけ「コッピー」という名で販売されているものは購入しないようにする方が無難です。
雑貨店などで「コッピー」として販売されているものは、密閉された瓶に詰められており、十分な酸素、餌がないのはもちろんのこと、水質管理もおざなりなことが殆どです。
値段もペットショップやアクアリウム専門店に比べて何倍も高い割に、元気のない個体ですのでおすすめ出来ません。
また、時折一匹あたり10円ほどの激安のアカヒレが販売されている場合があります。
こちらは飼育を目的として繁殖されたものではありません。
サメなど肉食の魚の為の生き餌として繁殖させられたもので、近親交配を繰り返したものも少なくありません。
近親交配によって生まれたアカヒレは背骨が曲がっていたり、ヒレがなかったりと奇形も生じやすいものです。
長く可愛がっていきたいのであれば、飼育用のアカヒレを購入するようにしましょう。
ゴールデンアカヒレ
ノーマルアカヒレに次いで入手しやすいのが『ゴールデンアカヒレ』です。
ノーマルアカヒレとサイズは殆ど同じですが、オレンジっぽいゴールドカラーをしています。
餌や飼育環境によって、やや薄くなったり、赤っぽくなることもあります。
値段はノーマルに比べるとやや高めで、一匹あたり80~120円程度です。
それでも他の魚に比べると非常に安価ですね。
アカヒレの丈夫さに加え、華やかさを兼ね備えているため人気があります。
こちらも餌は何でもよく食べますが、栄養価が高いほどキレイなボディカラーになりますので、定期的にブラインシュリンプや赤虫など、栄養価の高い餌を食べさせてあげるといいでしょう。
ベトナムアカヒレ
『ベトナムアカヒレ』はノーマルアカヒレより若干小さめの個体になります。
アカヒレは元々中国で発見されたものですが、開発により中国産のアカヒレは全滅してしまい、後にベトナムで発見された種類がこちらになります。
ノーマルアカヒレと比べると、ラインがよりはっきりしており、口がより濃い赤っぽいのが特徴的です。
値段は一匹あたり200~600円ほどです。
複数匹まとめて購入すると少し安くなることもあります。
元々が温帯の魚ですので、通常のアカヒレに比べると寒さに弱い傾向があります。
冬場は水が冷たくなりすぎないよう、ヒーターを付けてあげる必要があります。
ロングフィンアカヒレ
アカヒレの中で最も人気があるのが『ロングフィンアカヒレ』でしょう。
品種改良によって生まれたタイプで、ノーマルタイプに比べて長いヒレが特徴的です。
金魚やグッピーのようにヒレを翻して泳ぐ様はとても優雅で、見ていて飽きません。
特に繁殖期に見られる『フィンスプレッディング』という行為は、オスがヒレを大きく広げて泳ぐため、とても美しく華麗です。
ロングフィンアカヒレには東南アジア産、ヨーロッパ産があり、ヨーロッパ産の方がややヒレが長めです。
いずれも輸入されていることが殆どですので、その分価格はノーマルやゴールデンに比べて高額で、一匹あたり約500~1000円となっています。
店舗によっては『カージナルロングフィンアカヒレ』や『ロングフィンアカヒレ◯◯ブリード』といった名称で販売されていることもあります。
ロングフィンアカヒレは取り扱っている店舗も非常に少なく、それでいて人気の個体ですので入荷してもすぐに売り切れてしまうこともあるほどです。
確実に入手したいというのであれば、販売店に直接問い合わせてみるか、メールマガジンなどに登録してこまめに情報をチェックするのがおすすめです。
いずれも初心者でも簡単に飼育・繁殖させることが出来ますし、大切に飼ってあげれば4~5年は生き続けます。
もちろん他の魚との混泳も可能です。
ただし、アカヒレはコイ科の魚ですので稀にジャンプして水槽から飛び出てしまうこともあります。飛び出しを防ぐために、水槽には蓋をつけてあげてくださいね。